さて、ほっぽり放しだったマスコットのハナシの続き。
今や日米問わず、ほとんどの野球チーム(※注)で活躍しているマスコット達だが、その先駆けはNYメッツのMr. Metと言われている。
単純にベースボールを頭にデザインされたシンプルなマスコットと言えよう。レトロな中にも、テンションの高そうな表情が特徴的である。
(※注)現在メジャー30球団のうち、マスコットを設定してないのがNYヤンキース、LAドジャース、シカゴ・カブスの3球団。いずれも超メイモン球団としてのプライドなのか、そんなものは必要ないと言わんばかりなのがちょっと腹立たしい。尚、LAエンジェルスもマスコットが無いが、『ラリー・モンキー』という名物サルキャラがあり、それがマスコットに相応するとデカは考える。このサルについては、いつかエンジェル・スタジアムの回で触れよう。
さて、”マスコット”と言えば愛嬌のある風貌を想像するが、例えばアリゾナ・ダイアモンドバックスの『Baxter』なんかは例外で、こいつに睨まれた子供達は後遺症が残ってしまうのではないかと、心配してしまうくらい鋭い眼つきである。
一風変わったマスコットといえばサンディエゴ・パドレスの『Swinging Friar』。サンディエゴがその昔、スペイン人の宣教師(Friar)によって開拓されたことにちなんでいるらしい。イラストは可愛らしいが、本人は少しリアルすぎる気がしないでもない。
以前”チームロゴ”のハナシをした時に、各方面から絶大な支持を得た『Mr. Redleg』も見逃せない。イラスト上では愛嬌タップリだが、本人は意外とスリムなことが確認できる。レトロなキャップと襟付きユニフォームまで忠実に再現されている。
尚、彼の後継者は3人もおり、『Rosie Red(女性)』、『Mr. Red(男性)』、『Gapper(キャラモノ)』と続いていく。
Rosie Redは野球界ではかなりレア(というか唯一?)な女性のマスコットで、インパクトは大。由来は不明。そのコスチュームのまま広島カープに移籍してもらいたい。
一方Mr. Redは先代に比べてカナリ不気味。暗がりに浮かび上がる様子に思わず背筋が凍る。
Gapperが現在のメインを張っており、いかにもマスコット然とした風貌だが、やはりインパクトはMr. RedlegとRosie Redにはかなわない。
個人的に好きなマスコットは・・・ヒネリが無くて恐縮だが、マリナーズの『Mariner Moose』だろう。スター不在のチームにおいて、イチローの次に人気があるといわれているくらいファンの支持は大きい。チームストアーではかなりの種類のMooseグッズが展開されており、お土産にイチローや城島のアイテムでは芸が無いという場合にはお薦め。
尚、セーフコフィールドのセンター後方のコンコース内には”Moose Den(ムースの家見たいなもの)”なるハコがあり、記念撮影等が可能である(でも多分Kids限定)。球場を訪れた際には是非覗いて頂きたい。
ちなみにシアトルでは年に5、6回、日本の国民的マスコット『サトちゃん』、『サトコちゃん』(byサトウ製薬)とのコラボレーションも実現しており、運の良いファンはお目にかかれるかもしれない。
マリナーズ仕様の限定ユニフォームの背番号はもちろん310(サトー)である。