2007年9月28日金曜日

不毛な議論

8月初旬だったか、セーフコ・フィールドで捜査中のこと、試合中に突然スタジアム全体が凄まじいブーイングに包まれた。状況を把握するのに若干時間がかかったが、なるほどこれかとすぐに理解した。


他球場で行われている試合中、バリー・ボンズがハンク・アーロンの記録に並んだとの速報がスクリーンに映し出されたのである。


   


遠く離れた日本ではボンズの悪名というか、不人気というものはTVやネットからのみで、あまり実感することはないが、これほどとは恐れ入った。完全に観客が一体となったブーイングは初めてだったからな。

なんで突然こんなことを思ったかというと、昨日ボンズの756号記念ボールが、※マーク(注釈、つまり参考記録という意味)付きで野球殿堂に寄付されるという報道を聞いたからである。

しかし、この件に関してはウンザリするほど不毛な議論が続いている。「あれは記録とみなすか、みなさないべきか。」

個人的な見解としては、しばらくは放置し、静観すべきと思う。この不毛な議論はそう長くは続かないと思うからだ。なぜならA・ロッドが5年のうちにあっさりと記録を抜き去るからである。

というか、そう願っている。

しかし俺の最近大好きなこのネタはアメリカではジョークとしては通用しないかも知れないな。

2007年9月26日水曜日

終戦記念日

マリナーズのプレーオフ進出の可能性がゼロになった。例年に無く期待を持たせてくれたシーズンであったが、終盤力尽きた。イチローのナントカシリーズ出場は来年以降にもち越しである。

イチローに関して言えば、もはや興味は首位打者のタイトル獲得のみだが、これも難しいかもしれない。オルドネスも一向に打率を落とさないし。



今日は酒でも飲もう。



一方でア・リーグ西地区はエンジェルスが、中地区はインディアンスが優勝を決めた。エンジェルスはどうでもいいが、インディアンスは最近のプレーオフには珍しいメンツなので微妙に応援したい。

トレードやFAで移籍が当たり前の今日、CCサバシア、ビクター・マルチネス、トラビス・ハフナーといった生え抜き(ハフナーはほぼ生え抜きだが)が4、5年かけてチームの大黒柱に成長し、シーズンをぶっちぎったのは感慨深い。ご存知の通り、ア・リーグ中地区はツインズ、ホワイトソックス、タイガースと毎年力が均衡しているが(もちろんロイヤルズ以外)、正直意外な結末になった。

ポストシーズン未経験者がロースターのほとんどを占める中、当然シャンパンファイトも初体験の選手が多かったようだ。そんな中ワールドシリーズ出場経験もあるベテランのケニー・ロフトン。

「もう、おれは11回目になるんだけど、あいつらはコルクがうまく抜けないみたいでな。それでも、最高に楽しんでいたよ。」 

なかなかお洒落なコメントじゃないか。

2007年9月23日日曜日

Go West

今日は久々に東京ドームでの捜査である。まあ特に目的があったわけでもないのでボーっと練習から試合を見ていた。


  



しかし清水はいつまでテーマ曲をGo Westにしたままなのだろうか。



毎年コロコロテーマ曲を変える選手が多い中、清水の一貫したペットショップボーイズに対する忠誠心に、デカは敬意を示したい。



そんな清水も気づけば、ジャイアンツの生え抜き選手としてはなんとチーム最年長!これにはびっくり。


がんばれ清水!
  

2007年9月21日金曜日

観光刑事

しばらくサボってたわけではない。ここ一週間は南の島ハワイから某捜査関係者が来日中につき、ずっと東京観光に付き合っていたわけだ。意外とこの手の話が多く、最近マンネリ化してきたので若干思考を凝らすことにした。


もちろんお約束の皇居周辺、東京タワー、浅草寺、六本木ヒルズ・ミッドタウンは踏まえたうえで、俺も初めての経験だったのが水上バスだ。


乗ってみると水の上から見る東京が中々素敵なのである。なぜか船内のBGMのサザン(なんで?)が妙に哀愁をさそう。


   


路線はいくつかあるのだが、日の出桟橋からレインボーブリッジをくぐりお台場へ。さらに乗り換えて隅田川を北上し、浅草までたどり着ける。金額も400円程度と良心的でうれしい。これからの季節は寒くなるかもしれないが、是非一度お試しあれ。


ちなみに外国人が日本で欲しいアイテムは、電化製品の他、ポケモングッズ、遊戯王はキッズのお土産に以前から定番であったが、最近は肩こりや腰痛対策にファイテンのグッズを物色している人も多いようだ。意外とファイテンは海外(アメリカ)でも話題みたい。



で、自宅に戻り久々にネットで野球関連のニュースをチェックするとびっくり。ヤンキースは首位レッドソックスに肉薄。ジャイアンツ、ドラゴンズ、タイガースも団子状態である。来週は目が離せない戦いが続きそうである。

2007年9月18日火曜日

上海ヌーン

しばらくアップデートを怠ってしまった。先週末のデカは捜査を忘れ上海に逃避行である。


といいながらもホテルでは微かに白黒で映るNHK BSのレッドソックスvsヤンキースに見入ってしまったが、松坂の勝利もならず、さして話題性も無いのでここでは特に触れぬこととする。


ご存知の通り、上海というか中国はベースボールの最後のそして最大のポテンシャルマーケットとしてMLBやヤンキースも数年ほど前から注目しているようだが、街中を歩く限りそんな気配は全く感じられない。バスケットやサッカーがまだまだポピュラーなのだろう。



しかし来年(2008年)のレッドソックス戦の開幕は日本で行う予定、と各種報道を賑わせているが、実はその直前にオープン戦を中国で予定しているようだ。某有力情報筋からの話だが、本気で検討してるみたい。しかし誰が見に行くのだろう・・・



そんな心配をよそにデカはひたすら小龍包をほお張り続けた。人生においてあんなに小龍包のことを考えたことが無いというくらい、ひたすら夢中になった。(※ちなみに写真の人物はデカではない。)





で、他に感想は無いのかと言われれば正直ためらいを禁じえないが、強いて言うなれば街中に響き渡るクラクションのけたたましさくらいか。このクラクションのうんぬんについては上海通の友人から事前に聞いてはいたが、いやしかし想像以上であった。


上海人の知人と食事を共にした時のこと。本件について話を切り出すと、なんでも今年の6月に交通法が改正され、1クラクションにつき(日本円にして)2,000円ほどの罰金が科せられるようになったというのだ。一般の上海の人々の平均収入が月20,000円弱と言われているので、相当大きな額である。


それにも臆せずクラクションをならし続け、他人よりも一瞬でも前に、一歩でも早く先に進みたいという姿に、今日の中国の勢いを垣間見たような気がする。

    


なんてまとめてみたが、実際は誰がクラクションを鳴らしているのか判らないくらい皆が鳴らしてるので、適当に鳴らしちゃおう見たいなノリなのかも。

2007年9月12日水曜日

ミスジャッジ

今日のブルージェイズvsヤンキース戦@ロジャースセンターを見ていて驚いた。9回にデーモンが放ったライナーを、センターのウェルズが打球がショートバウンドしながらも、ダイビングキャッチ。タイムリーヒットかと思った瞬間、判定はまさかのアウト…

トーリが異議申し立てたが、判定は覆らず、割とあっけなく引き下がった。
何度もスローでリプレイが流されたが、誰がどうみてもワンバウンドしてたな。

一昨日もロッテvs日ハム戦でもフライアウトの帰塁判定を巡り、明らかな誤審があった(昨日審判団が謝罪してたが)。

夏の高校野球決勝の疑惑のストライク・ボール判定から、一連のイチローへの誤審など、洋の東西を問わず、最近この手の報道が絶えない。当然人間の判断なので、100%正確にとは行かないかもしれないが、それにしても明らかに無理のある、強引な判定が目に余る。

優勝争いがいよいよ佳境に入っていく中、折角の好ゲームが誤審によって後味の悪い結末にならないよう、是非審判の人たちにも集中してもらいたい。

2007年9月11日火曜日

カスタムジャージ

”mlb.com” 星の数ほどあるウェブサイトの中で俺の一番のお気に入りだ。実に恐ろしい充実度だ。MLBの独自のウェブ管理体制や、その実例は別の機会にゆっくり話して行きたいと思うが、今回紹介したいのは”MLB SHOP”そう、オンラインストアだ。

またこれが実に恐ろしい充実度である。その内容について話し始めると本当に収拾がつかなくなるので、それもまた別の機会だ。

何度もクドイようだが、今回紹介したいのはこれだ。


カスタムジャージ。。。



最近ではプロ野球でも同様のサービスを行っているチームがあるが、やはりデカとしてはこっちのほうが魅かれる。全30チームはもちろんのこと、ホーム&アウェイ、プラクティス用も網羅している。

正直どこのチームのどのタイプにして、番号をどうしようかなんて考えていると、平気で数時間が経過している。実に恐ろしい。




野球好きの上司、取引先、友人や家族の誕生日プレゼントにも最適だ。2万そこそこ+送料で、他とはちょっと違ったセンスをアピールすることが出来るはずだ。

彼女へのプレゼントにマンネリしている君も安心だ。女性用がある。

友人の子供へのプレゼントに悩んでいる君も安心だ。子供用もある。

ちなみに俺の自慢の一品はシカゴ・ホワイトソックスのワールドチャンピョンVerだ。ちなみに一度も着たことが無い。というか、なかなか着ていく場所が無い。でもそれでもいいんだ。


いきなりジャージは怖い、もしくはデイリーユースで着こなしたいという人にはTシャツがお勧めだ。これなら25ドル+送料でトライできる。もちろん女性用、子供用も用意している。最近ではクーパーズタウン(昔のデザイン)のラインナップや、マイナーチームのデザインも揃っている。



一度は試してみては♪

2007年9月10日月曜日

ゴルフ刑事

週末はとにかく運動した。

金曜は深夜2時過ぎまでボーリング×5ゲーム。3時過ぎに帰宅し、

土曜は朝7時に起きて夢の島で草野球×1試合。その足でゴルフの練習に向かい、打ち込み。夜は約半年振りにダーツに打ち込んだ。

日曜は早起きしてゴルフ×1ラウンド。ハーフは非乗用カートで疲れ果てたので、残りハーフはさすがに乗用カートに切り替えた。

ここだけの話、俺はゴルフが大好きだ。そんな話を改めてゆっくりしたいが、今はまだ語れるレベルに達していない。精進したい。野球刑事の職を全うした後はゴルフ刑事になりたいと、そんなことすら思うこの頃である。



毎日クタクタになるまで運動した為、帰宅→爆睡という生活を繰り返し、まったく新聞、TV、ネットに触れない生活を送ってしまった。完全にデカ失格である。



今日改めて新聞、ネットをチェックしてビックリ!悪いニュースばかりである。
巨人が阪神に3連敗、首位を奪われる。松坂が火だるま、3回8失点でKO。マリナーズはいつの間にか首位エンジェルスから8ゲーム差まで離され、ワイルドカード争いでも3位に後退…イチローは誤審に悩まされているようだ。

良いニュースと言えば…井川の再昇格くらいか。頑張れ井川♪

2007年9月9日日曜日

Welcome back!

80年代~90年代初頭にかけてのブルックリン(およびNY)の経済状況の落ち込みや、治安悪化は周知の通りであるが、これに一石を投じたのがルドルフ・ジュリアーニ、そうあのジュリアーニ元NY市長である。


最近では2008年の大統領選の話題や、9.11の一件でおなじみの同氏だが、NYの治安向上、犯罪減少を成功させた功績もまた有名である。そんな彼がNY活性化の取り組みの一つとして、NYヤンキースと、NYメッツに働きかけ、両チームのマイナーチームをNYに新設しようという計画がスタートしたのだ。


当初はマンハッタンにボールパークを、と言う計画もあったようだが、最終的にヤンキースの傘下には先日ご紹介したスタッテンアイランド・ヤンキース。そしてメッツの傘下にはブルックリン・サイクロンズと言うチームを新設したのだ。

 http://www.brooklyncyclones.com/


2001年、このニュースはたちまち全米中の野球ファン、業界を震撼させた。約半世紀ぶりにブルックリンに野球チームが帰ってきたのである。アメリカ人の約1/6はブルックリンに血縁者がいると言われているので(ほんとかよ)、当時は全米中の至るところでこの話題で持ちきりだったらしい。


もちろんかつてドジャースのファンであったブルックリンの人たちは、それはそれは狂喜したらしく、連日こぞって球場に押しかけたそうだ。事実、全米のマイナーチームの中で(約130~150はあると思うが)、No.1の観客動員を記録し、チケットの入手はヤンキース、メッツ以上に困難だと言われている。キャパ6,500人のキースパン・パークに連日7,500~8,500人が集まると言うから、常時1,000~2,000人は立ち見!?




そしてこのサイクロンズとSIヤンキースの試合はいつしか両チームを結ぶフェリーにちなんで、フェリーシリーズ”Ferry Series”と呼ばれ、サブウェイシリーズの影で、メジャーというヒノキ舞台を目指す若い選手達が今日も切磋琢磨しているのだとさ。


めでたし、めでたし・・・




そんなニューヨークでは、来年は”現”ヤンキースタジアムで最後のオールスターゲームが開催され、2009年にはヤンキース、メッツともに新球場を完成させる予定である。こうしてまた新たな時代に突入していくのかと、デカとしては非常に感慨深いのである。

2007年9月5日水曜日

ブルックリンの野球文化

かつてニューヨークには3つのメジャーリーグのチームがあったことは周知の事実である。ニューヨーク・ヤンキース、ニューヨーク・ジャイアンツ、そしてブルックリン・ドジャースである。NYヤンキースの人気と実力は疑う余地はないが、かつて存在した他の2チームも大変な人気を誇ったそうだ。

この時代、つまりメジャーリーグ創世記の話しやエベッツフィールド(ドジャースの元本拠地球場、下記写真)にまつわる逸話など尽きないが、それは別の機会に話すことにしよう。



でもって1957年のシーズンを最後に、ジャイアンツはサンフランシスコへ、ドジャースはLAにそれぞれ移転することになる。理由は球団拡張政策によるもので、当時はニューヨークを中心とした東海岸と中西部までしかメジャーの球団は存在しなかったが、この政策で当時発展が見込まれた西海岸マーケット(SF、LA)へ進出することとなったのだ。

もちろん理由はそれだけでなく、球団の事情や思惑もあったと聞くが、とにかくファンの移転反対運動はすごかったらしい。まあ結局は、せめて2つのチームカラー(ジャイアンツのオレンジと、ドジャースのブルー)だけはNYに残してくれと言って、オレンジとブルーが5年後の1962年に誕生したNYメッツのチームカラーとなった訳で・・・

ちなみにドジャースのチームカラー「ドジャーブルー」は、LAの抜けるような青い空をイメージした的な解釈を聞くことがあるが、これは間違いである。もともとはブルックリンの労働者階級の人々=ブルーカラーの人々をレプリゼントしたものなのだ。B-Boy的に言うとレペゼンだ。関係ないか。



まずい、話が全く違う方向に進んでしまった・・・




先述したNYの怪物人気球団と、この話が最終的にはつながる予定だが、今日は疲れたのでこの辺で。。。既に察しがついている人もいるだろうけどね。

ほな、また。

2007年9月4日火曜日

ニューヨーク、もうひとつのヤンキース (その2)

全米中には「最も美しい球場」と呼ばれているものがいくつも存在する。まあ、人それぞれ思い入れや、好みが違うのでこの議論は尽きないところだ。しかしここは間違いなく全米で「最も景色の美しい球場」と言えるのではないだろうか。

 
     



海に突き出した外野フェンス越しにはマンハッタンの摩天楼を臨み、巨大な貨物船や豪華客船がゆっくりと行き交う。メジャーリーグでは味わうことの出来ない(ましてやヤンキースタジアムでは!)のどかな雰囲気が球場全体を包む。夜にはライトアップされた摩天楼が暗闇に浮かび上がり、一転してロマンティックなムードに様変わりする。

     




久々に震えた。これはヤバい。





白/紺のピンストライプユニフォーム(ロゴ以外はNYヤンキースとそっくり)に身を包み、実力は大学野球レベルか?それでもここでは他では決して味わえない特別な時間を過ごすことが出来るはずだ。無料フェリーと5~10ドルそこそこのチケットで、まさにこれこそプライスレス。マスターカードどころではない。



試合前にはお約束の国歌斉唱だが、特筆すべきは試合終了後のNew York, New York♪である。そう、シナトラだ。(※ヤンキースタジアムで試合終了後に流れるのはあまりにも有名である。)
かくしてニューヨーク=ヤンキースのもうひとつの方程式をここで発見することになる。


  



尚、シーズンは6月~9月までとなっているので(詳しくはチームHPで)、訪問の際にはご注意を!





しかしアメリカとは野球好きにとって本当に恐ろしい国である。ニューヨークにはこのチームの人気、いや、ヤンキースやメッツをも凌ぐ人気を誇る怪物チームがあるという。もちろん捜査済みだ。

2007年9月3日月曜日

ニューヨーク、もうひとつのヤンキース (その1)

さて、そんなプレーオフ進出が期待されているヤンキースだが、先日もちょこっと触れたStaten Island Yankees(以下SIヤンキース)について話をしよう。といっても正直この話にまつわるウンチクは尽きないので、コマゴマとした話は徐々にしていければと思う。

本来ならSIヤンキースの歴史的背景や存在意義等から述べるべきかもしれないが、より多くの人に興味を持ってもらいたいので、ここでは簡単なチームと球場の紹介に留めておく。


ご存知NYヤンキースの傘下、シングルAショートシーズンのマイナーチームとして位置付けされ(シングルAも3つランクがあり、ショートシーズンはその一番下)、99年のチーム発足以来4度のリーグチャンピョンに輝いており(尚、所属リーグはNew York Penn League)、美しい球場(01年完成)と共に地元ファンに愛されているチームである。最近では王建民やロビンソン・カノの出身チームとしても知られている。




とまあ、教科書通りのつまらない説明をしたが、要は百聞は一見にしかずということで、NYを訪れた際にはぜひ足を運んでもらいたいのだ・・・

マンハッタンの最南端バッテリーパーク(地下鉄の駅で言うとSouth Ferry駅)からスタッテンアイランド行きのフェリーに乗る。料金は無料!で運行頻度は30分に1本程度。マンハッタンを背に出発、右手には自由の女神も間近に見えてしまう。30分程度船に揺られるとそこは既にスタッテンアイランドだ。

               
    



球場はフェリー乗り場からほぼ隣接しており、標識に従って歩けば数分で球場(Richmond County Bank Ballpark at St.George)にたどり着く。


(続く。。。)



いよいよ明日は松坂の登板日だ。