2008年1月14日月曜日

イチローの家 (その2)

野球場で過ごす数時間がファンにとって快適なものになるか否か、それを決定付けるのはコンコースのアクセスの良さではないかと個人的には思っている。











例えばこのセーフコ・フィールドや、以前取り上げたシカゴのUSセルラー・フィールドなどはコンコース階は360度一周アクセス可能で、しかもどこからでもフィールドが見える作りになっている。もはやこれはどこのMLBの新球場でも常識である。














これにより座席を離れて、売店やチームストアに足を運ぶときでもフィールドの様子を常に確認することが出来る。また、外野等にはアミューズメントエリアなども設けられているため、席にへばりついて野球を見るだけでなく、球場全体で有意義な時間を過ごすことができ、まさにこれがボールパークたる所以ではないかと思う。




例えば、横浜スタジアム、神宮球場、甲子園球場、千葉マリンスタジアムなどをイメージしてもらいたい。コンコースはスタンドの裏側に作られているため、一度座席を離れ出入り口をくぐるとフィールドの様子を伺うことができない。故に座席と売店・トイレの単純往復になってしまい、他で時間をつぶすことが難しいはず。




東京ドームに関して言えば、一部オープンコンコースになっているものの、外野席の手前でコンコースは途切れており、一周することは出来ない。また、コンコースからフィールドを見ることは立ち見席以外では想定されていないため、実際居場所が無いことがある。




このように国内の野球場に関して言えば、ファンにとっての観戦環境は良くない。仮に、球場の作りがオープンコンコースになっていても、チケットの種類などでアクセスを制限する係員などに止められたりして非常に不快な思いをするわけだ。




2009年オープン予定の新広島市民球場はこの点を改善し、球場一周アクセス可能なコンコースを設計しているらしく、今からその出来栄えが楽しみである。




話が完全に脱線した。


要は何が言いたかったかというと、せっかくチケットを買って野球場に入ったなら、可能な限り歩き回って色々な発見をしてみたいということ。




例えばこのセーフコ・フィールドであれば、コンコースを歩いているとどこからともなく、香ばしいガーリックの匂いが。これはセーフコ名物のGrounders Garlic Friesという、単純にフライドポテトにガーリックがまぶしてあるものだが、半端じゃなく美味い。球場内数箇所で販売されているはずなので、観戦の際には是非お試しいただきたい。




コンコース階の上にはテラス席階や、スイートルーム階などが3層ほどに渡って構成されており、こちらにアクセスするには専用のパスが必要となる。まあ、普通用は無いので必要ない。




余談だが、セーフコにスイートルームは60~70部屋あり、ホームプレートからど真ん中の部屋は「オーナーズスイート」と呼ばれている。東京ドームで言ったらナベツネがたまに手を振ってるところ。部屋には任天堂・山内氏の肖像が仰々しく飾られているのだが、本人は大の飛行機嫌いのため、一度も球場に来た事がないらしい。












スイートルームは法人が接待目的で使用するケースのが多く、フィールドからの距離も遠いので個人的にプレミアムとは思わない。



本当にプレミアムなのはバックネット裏一帯の「ダイヤモンドクラブ」というエリアで、年間シートのみで購入可能。個人で年間シートの購入は無理なので、どうしても欲しい場合はブローカーに頼むと1枚=250ドル程度で手配してくれるケースも。




ココはバックネット裏の臨場感に加えて、食べ放題、飲み放題、になっている。席の後ろにはバイキングやバースペースがあるので、自由に飲食ができるし、場合によってはスタッフのギャルが席までオーダーを取りに来てくれるので、まさに至れり尽くせりといったわけである。





























イバン・ロドリゲスやイチローもこの迫力。 下は、偶然2006年にシアトルで再会したペタジーニ。



そういえばイバン・ロドリゲスの良い話を思い出したので、またそれは次回。

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