現在日本で”正確な永久欠番”として認識されているのは、下記の13人(認定年順)。”正確な”というのは、”準欠番や”、”欠番扱い”のようなものはココから外している。
- 沢村栄治 巨人 「14」
- 黒澤俊夫 巨人 「4」
- 藤村富美男 阪神 「10」
- 西沢道夫 中日 「15」
- 服部受弘 中日 「10」
- 川上哲治 巨人 「16」
- 金田正一 巨人 「34」
- 村山実 阪神 「11」
- 長嶋茂雄 巨人 「3」
- 山本浩二 広島 「8」
- 衣笠祥雄 広島 「3」
- 吉田義男 阪神 「23」
- 王貞治 巨人 「1」
名選手あり、あまり馴染みのない感じの選手も何名かいるが、これら全員には共通している点が2つある。
1つは、「全てセ・リーグの球団」であること。
これまでパ・リーグで認めらていた永久欠番は、球団の身売りや消滅に合わせて、全て消滅してしまった。例えば、西鉄ライオンズの大下弘、稲尾和久、中西太。近鉄バッファローズの鈴木啓示。
こういうのって、新しい球団が引き継いで欠番認定すればいいのにと思う。そうすることによって若いファンが欠番に興味を持ち、先人の偉大な記録やエピソードを学べるってもんだと思うけど。
でないと過去の名選手達が歴史に埋もれていってしまう。
”カネヤンの私物”と揶揄されている『名球界』は、ゴルフコンペばっかやってないで、そういう運動も率先して企画すればいいのに。
さて、上記欠番の2つ目の共通点は、、、
皆、「その(欠番を付与されている)当事者球団で引退をしている」ということ。
なんだそんなこと、とお思いの方もいらっしゃるだろうが、これが意外に欠番認定にとって厄介な条件なのだ。と僕は推測する。
例えば、初代300勝投手/ビクトル・スタルヒン、プロ野球史上2位の勝ち星350勝の米田哲也、320勝の小山正明、歩く伝説/江夏豊、600本塁打の野村克也、3000本安打&500本塁打のハリヤン、三冠王3度の落合博満。。。
いずれも圧倒的な成績と数々の伝説を残しながら、永久欠番認定されなかった名選手達である。
まあ、理由は色々あるんだろうけど、これら全員に共通する点で、メインで活躍した(成績を残した)球団を、現役の晩年で去っていることが指摘できる。
例えばハリヤンは現役のほとんどを東映フライヤーズで過ごし、晩年巨人に移籍、その後ロッテで現役を終えている。ハリヤンが巨人で引退していたら、、、欠番の可能性もあったかもしれない。
(当時は在日の云々を指摘する声もあったらしいが。それだったらカネヤンも一緒なんだけど。)
また、米田、小山、野村、落合、いずれもしかり。落合がロッテや中日でキャリアを終えていたら?
江夏は晩年、優勝請負人と呼ばれ、球団を渡り歩き、引退後も覚せい剤の件等々もあったが、現役を阪神一筋で終えていたら。可能性はあったかも。(とにかくこの人は伝説には事欠かない。)
ただ、阪神一筋で現役を終えた4代目ミスタータイガースこと、掛布は今日現在認定されず。尚、同じく3代目ミスタータイガース・田淵は晩年は西武に移籍した。
初代ミスタータイガースの藤村と、2代目ミスタータイガースの村山がいずれも欠番認定受けているのを見ると、ちょっと気の毒か。
一方、勝ち星の約9割を国鉄時代にあげながら、晩年巨人に移籍したカネヤンは、結局巨人で欠番認定を受けている。
まあ、カネヤンの場合は記録がデカ過ぎるのと、国鉄が既に消滅しているので、例外的かもしれないが、やはり日本人は義理を重んじるのか、欠番対象選手には『純血・一筋』を好む傾向にあるのだろう。
そういう意味では広島の大野豊や、北別府学なんか、球団にとって功労者だと思うけど。また、ドラゴンズ一筋で今季限りで引退を表明している立浪に欠番を!というドラファンの心理も理解できる。(立浪は打撃3部門でのタイトルには無縁であったが。)
でも、とっくに一球団一筋でキャリアを全うする時代って終わってると思うし、それが欠番認定の難易度を上げてしまっていると思うのだが。しかし逆に考えると、それ故にそれが欠番の価値を高めてるという見方も出来る。
その点、チームの移籍が日常茶飯事なメジャーリーグにおいて、アメリカ人は考え方が合理的なのか、一人の選手が複数球団にまたがって永久欠番を保有してるケースってのも存在する。次回はその辺のハナシから、まだまだ続く。。。
おれ結構このうんちく好きなので続けてください。
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