2007年10月7日日曜日

迷名権?(その2)

新球場を建設する際にその予算は当然色々なところから引っ張ってくることになる。使用するであろうチームや、またそのオーナーのポケットマネーなんてこのもあるのだが、基本的には市や、州が特別予算を組むことになる。


つまり市民に対する増税である。


もちろん彼らは地元に新球場が出来れば経済効果が期待されるわけで、全く反対というわけではないようだが。やはり増税となると市民の反応も微妙である。


そこで考えられたシステムが先のネーミングライツであり、開場年から向こう20~30年の命名権を建設前にスポンサー企業が購入してしまうのである。


地域や、物件によって一概には言えないが、MLBの球場のネーミングライツとなると年間約5億円かそれ以上が妥当なラインかと思われる。つまりそれだけで100~150億円の莫大な予算が球場建設費として見込めるということなのだ。


市民にとっては増税の軽減となるし、企業にとっては広告効果はもとより、市民からは税金を肩代わりしてくれたと感謝してもらえ、企業イメージの向上にもつながるというわけだ。 ファンも、企業も、チームも得をして一石三鳥である。


もちろんアメリカでもエンロン社の破綻による契約解除や、企業買収などによって社名変更→球場名変更を余儀なくされるケースはあるが、一般的には契約の期間が長いのでファンや市民には定着しているように見受けられる。


既に建設予定のNYメッツ新球場にはシティバンクが、アスレチックス新球場にはシスコ・システムがすでにネーミングライツの取得契約を済ませており、それらの資金が建設費に当てられていることは周知の事実である。


日本では広島カープが新球場の建設を開始しており、某自動車メーカーが命名権に名乗り。見たいな情報があったり、一方では市民が命名権の販売には抵抗、のような記事も見る。上記のようなシステムを浸透させていけばそんなことは無いのにと思うのだが。


一方でヤンキー・スタジアム、フェンウェイ・パーク、リグレー・フィールドのような由緒ある(伝統ある?)球場にはネーミングライツは付けない!というこだわりもあるようだが。。。日本でいうなればやはり甲子園、神宮球場、(東京ドーム)あたりだろう。


神宮に関しては数年前から命名権が売りに出るなんて情報もちらほら聞くので、ある日「○○○社球場」なんてこともあるかもしれないが・・・そうなっても六大学野球開催時には神宮の名前を残す、見たいな極めて中途半端な議論が繰り返されているようだ。


もしろんアメリカでも、シカゴのコミスキー・パーク(現USセルラー・フィールド)のように愛着のある名称変更がファンの猛反対にあったケースもあるので、アメリカが良くて日本が悪いのような単純な話ではないのだが、要は自治体とファンとチームが三位一体となって、長く、親しまれる球場名を選定してもらいたいのである。


ということで来年のフルキャスト・スタジアムはなんて名前なんだろう??某ナショナルクライアントが食指を伸ばしてるなんて話も聞くが。

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