定年後のサラリーマンや、プロ野球選手に第二の人生があるように、球場にもそれぞれの第二の人生がある。
本ブログではこれまで”新球場”について話しをしてきただけに、今回は現役を終えた球場に着目しよう。
日本では後楽園球場や、藤井寺球場のように解体されるケースや、ナゴヤ球場や川崎球場のように使用目的を変えて余生を送るケースもある。海外ではウツワによっては再利用されるケースもあるようだが、ほとんどが解体され、姿を消している。特にシアトルのキング・ドームの爆破解体は印象的だった。
最近アメリカでは取り壊される球場、もしくは競技場を『バラ売りする』企画がちょっとしたトレンドになっている。
どういうことかというと、実際に使用されていた人口芝、屋根、案内表示、観客席なんかをピースごとに切り分けて額に入れたりして、記念品として販売するのだ。例えばコレはNFLのインディアナポリス・コルツの元本拠地RCAドームの例。
この辺りのブツは$100~$400くらいの間でそれぞれ定価が決められて、オンライン上で販売される。
特に野球場の場合は、ホームベースやピッチャーズ・マウンドプレートなんて一品も高値で取引されるらしい。
最も人気のあるアイテムはクラブハウス周りのもので、特にロッカーだと言われている。スタープレーヤーが実際に使用したロッカーはネームタグ入りでそのままオークションにかけられる。
セントルイス・カージナルスの元本拠地、旧ブッシュ・スタジアムは観客席を1席$450で販売したところ、何と2万席以上が売れたらしい。
またアルバート・プホルズのロッカーはオークションで200万円以上の値を付けて落札されたらしい。
なんやかんや、最終的な売り上げはトータルで1億円近くなるらしい。チームや球場にとっては大きな粗大ゴミが1億円に化ければこりゃシメたもんである。
そもそも販売経路もほとんどがオンライン上であるから、経費もさほど掛からなく、丸儲けになる。
一方購入したファンも旧球場の思い出と共に、ガラクタアイテムを大切にすることだろう。
これはいわゆるリサイクルではないか!という意見すら聞こえてきており、近年は「環境に優しい取り組み」として評価までされている。利益+ファンサービス+エコ=これぞ一石三鳥である。
先日のシェイ・スタジアムも既に球場が引退後、バラ売りされるという情報も出回っており、早くもファン達は指をくわえてお宝を待っているかもしれない。
仮に甲子園球場のマウンドプレートなんてオークションにかけたら破格の値が付くのではと、個人的にはカナリ興味ありなのだが。
ネタ的にも一息ついたところで暫し野球から離れ、南の島に出かけてくる。
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