『Famous Chicken』(上の写真)が野球界初のマスコットか?というワケで再度様々な文献をあたってみたが、やはり最古はNYメッツの『Mr.Met』に間違いないと思う。
Mr.Metは1960年初頭に登場しており、Famous Chickenは70年代末の登場である。
しかし彼の活躍こそがマスコットの認知度・地位向上のキッカケになり、また現在のスポーツの現場におけるエンターテインメントの常識すら変えた、類い稀なエンターテイナーだったということは間違いない事実である。
”Famous Chicken”こと本名”San Diego Chicken”は、そもそもサンディエゴの地元ラジオ曲のプロモーションの一環で製作されたものらしく、地元の大学や動物園でも活躍してたらしい。
それがやがてサンディエゴ・パドレスの試合中でもパフォーマンスするようになり、ロックミュージックに合わせて踊るダンスがそれまでのボールパークで流れていた”オルガン演奏”に革命を起こし、やがて全国区の知名度となったそうだ。
もともと球団が作成したマスコットではなかっただけに(一応所有権はラジオ局が持っていた)、フリーでNBAやNFLといった様々なスポーツシーンでも活躍したそうで、稼ぎも相当なものだったと確認した。(先述の通り、パドレスの正式なマスコットはSwiging Friarである。)
しかしながら権利関係(所有権)の曖昧さや、過激なパフォーマンスで度々裁判沙汰になったり、試合進行を妨げる存在として敬遠され、人気が低迷、一時は不遇の時代を過ごしたようだが、現在もマイナーリーグを中心に全米中で活躍を続けているという伝説のマスコットというワケである。Chickenのスケジュールはこちらで確認することが出来るが、多忙を極めている。
尚、マスコットの殿堂こと”Hall Of Fame Mascot”(そんなのあるんだ。)にも名を連ねており、野球界からはNYメッツの『Mr.Met』と先日話したフィラデルフィアの『Phille Phanatic』(その1参照)しかメンバーに名を連ねていない。
Mr. MetやPhillie Phanatic含め、他のマスコット達は所属のチームや団体があるにも関わらず、Chickenだけはあくまで”フリー”という立場をとっている。
さらに米有力スポーツ雑誌『The Sporting News』では”20世紀のスポーツ界で最もパワフルな100名”の中でベーブ・ルースやモハメド・アリと肩を並べて登場したり、エルビス・プレスリーのライブや、ホワイトハウスに招待されるなど、マリエもびっくりなセレブなのである。
一部報道によると、体力の限界により引退も囁かれているが、まだまだ元気なChickenの姿を、アメリカのどこかの片田舎でふと発見することが出来るかもしれない。
話題も一段落したトコロで、恐らく今年最後の野球場巡業にでも出かけてくることにする。
yeah! its much better,
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