昨年、『春の珍事』としてお伝えしたレイズが、まさかそのままレギュラーシーズンを突っ走り、リーグ優勝を果たすなんて、、、という驚きに終わった2008年。
さて、今年はどうだろう。
日本のプロ野球では楽天が首位をガッチリキープしており、これはこれで驚きだが、海の向こうメジャーリーグでも、開幕から1ヵ月あまりが経った今、意外な展開が続いている。
特にアメリカンリーグは、東地区、中地区、西地区とそれぞれ、今日現在の首位は、ブルージェイズ、ロイヤルズ、マリナーズと、全く注目されていないチームが首位を占めている。
まあ、いつまで続くことやらと、半ば冷め気味(慎重)に見ている部分はあるが、昨年の例もあるだけに、あなどれない。
何と言ってもグリフィーが加入したマリナーズには、是が非でも2001年以来のプレーオフ進出を期待せざるを得ない。 少々気が早すぎるか。
さて、そんなマリナーズだが、連休中の5/2(日本時間5/3)には見慣れないユニフォームでゲームを行っていた。
最近日本のプロ野球でもパクられつつある、昔のユニフォームを復刻する人気企画かと思いきや、今回はちと違うよう。(もちろんユニフォーム復刻企画も例年行われている。)
今回は、『Turn back the clock to 1939 to honor Seattle Rainers』。
つまり、かつてシアトルを本拠地にしていた、マイナーリーグのチーム、シアトル・レイニアーズをトリビュートしよう。という企画なのである。
同チームは1976年までシアトルに存在していたが、翌1977年にメジャーリーグのチームとしてマリナーズが街にやって来るのを見越して消滅したチームである。(余談だが、マリナーズと同年に球団拡張で誕生したメジャーのチームは、、、トロント・ブルージェイズである。)
シアトルの隣町のタコマにもマイナーのチームが1960年~現在まで、存在しているが、今ではそこが”レイニアーズ”の名前を受け継ぎ、マリナーズ傘下トリプルAのタコマ・レイニアーズとして活躍している。
まあ、今ではマリナーズ傘下に落ち着いたタコマ・レイニアーズだが、かつてのシアトル・レイニアーズはレッズ、レッドソックス、タイガース等の傘下チームとして存在していた。
メジャーリーグのチームと、傘下のマリナーリーグのチームは得てして同じ(近い)エリアに存在しないことは、周知の事実だったが、昨今の業界再編成により、メジャーチームと近いエリアに本拠地を置くマイナーチームが増えている。
当たり前といえば当たり前なのだが、マーケティングやファン獲得のメリットからも、この動きは当分続くだろう。と、個人的には思っている。
レッドソックスの成功例を元に、この辺のハナシはまた改めてしていきたい。
話題は戻るが、レイニアーズとは、ご存知”タコマ冨士”こと、マウント・レイニアから来ていることは言わずもがなだが、それ以前はシアトル・インディアンスというチーム名だったそうだ(1937年までは)。
あまり知られていないかもしれないが、もともとシアトルはインディアン、というかネイティブ・アメリカンにゆかりのある土地としての歴史がある。
『シアトル』という名前は、もともとネイティブ・アメリカンの酋長の名前に由来があるし、今も、シアトル近郊のハイウェイを車で走ると、至る所にカジノがお目見えする。(カジノはネイティブ・アメリカンの雇用、収入を確保する重要な産業として全米各地で営業されているケースが多い。)
ほんで、シアトル・インディアンスを1938年に買収した当時のオーナーが、シアトル・レイニアーズに命名変更したらしい。オーナーは”Rainier Brewing Company”を経営しており、地ビールを製造していた会社を経営していた。
そうそう、シアトルといえば意外と地ビールも有名で、Mac&Jack's やRed Hookは地元のバーやレストランはもちろん、球場でも楽しめるので、是非トライいただきたい。いずれも「いわゆるアメリカのビール」とは違い、黒ビールに近い、ビターでズッシリとしたテイストである。
尚、”Rinier Brewing Company”は1999年を以って売却され、会社は消滅している。同社のビール工場跡地は現在、Tully's Coffeeの本社ビルとして転用されており、空港からダウンタウンに向かうハイウェイ沿い左手に見えるので、チェックしてみよう。
ハナシが脱線しまくっているが最後に、現在インディアンスと言えば、クリーブランド・インディアンスがお馴染みだが、これは1800年代にネイティブ・アメリカンのプレイヤーがメジャーリーガーとして初めて、同チームで活躍したことにちなんでいる。とされている。
最近ではレッドソックスで活躍している、ジャコビー・エルズベリーが、ネイティブ・アメリカン、ナハボ族出身の初めてのメジャーリーガーということで少々話題になったと記憶している。
またヤンキースのジョバ・チェンバレンもネイティブ・アメリカンの父親を持つことで知られている・・・
レイニアーズから、地ビール、ネイティブ・アメリカンのハナシまで、キリがないので、今日はこの辺で失礼したい。。。
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