第5位/リッチモンドカウンティバンク・ボールパーク
- ホーム :スタッテンアイランド・ヤンキース(A-SS)
- オープン:2001年
- デザイン:HOK Sport (現Populous)
- 収容人数:7,171人
1990年代の終わり、ルドルフ・ジュリアーニ元NY市長による”ニューヨーク活性化キャンペーン”の一環で、ヤンキース、メッツのマイナーチームをそれぞれNY市内に誘致するということで両チームと合意。当初はマンハッタンに新球場建設の噂もあったようだが、最終的にはメッツの傘下には「ブルックリン・サイクロンズ」がブルックリンのコニー・アイランドに移転され、ヤンキースの傘下には「スタッテンアイランド・ヤンキース(以下SIヤンキース)」がココ、スタッテンアイランドへ移転されてきた。
両チームとも「ニューヨーク・ペンリーグ」という「シングルAショートシーズン」に所属、特にSIヤンキースとサイクロンズとの対戦は本家のサブウェイシリーズに倣って、“フェリーシリーズ”と呼ばれ人気を博している。(マイナー組織を上から言うとトリプルA、ダブルA、シングルAアドヴァンス、シングルA、シングルAショートシーズンなのでメジャーから数えると6軍相当ということになる。)
本家のNYヤンキースが「Bronx Bombers」なら、子分のSIヤンキースは「Baby Bombers」と呼ばれており、チーム創設以来、王建民、ロビンソン・カノー、ブレッド・ガードナー等、後にヤンキースの主力に成長していった選手もココで過ごした時期もある。
移転当初から2年間はニューヨーク大学のグランドに居候していたものの、2001年にこの素晴らしすぎるフランチャイズが完成した。設計はHOKが担当しており、さすがの安定感。球場メインゲートは船のセイルをモチーフにしたような演出で、場内も白とネイビーが基調の爽やかなマリンテイスト。何と言っても全席オーシャンビューでニューヨーク湾を望め、のどかに行き交う貨物船やフェリーの向こうにはマンハッタンの摩天楼を拝める。世界広しといえどもこれだけ贅沢なグレートビューの球場は他に見当たらない。
球場設備もシングルAショートシーズンにしては異例ともいえる贅沢さで、18部屋のプライベートスイートを完備し、ライト外野フェンスには超大型LEDビジョンが埋め込まれている(写真はリノベ前のモノ。)メジャー顔負けと言ったら大げさかも知れないが、トリプルAクラスに十分匹敵する充実度と言っても過言ではない。
チケットは5-10ドルとお手頃なので好みの席をチョイスし、毎イニング登場する観客を飽きさせないイベントの仕込みに感心させられたり、それなりに品揃えが充実しているチームストアではマンハッタンでは手に入らないSIヤンキースオリジナルアイテムをゲットしよう。ロゴが可愛いので、キャップやTシャツは一味違った土産モノとしても最適(但し野球好き限定)。
試合後は子供を対象に、フィールドに降りてベースランニングを経験できるイベントもあり、家族で訪れるもよし、気になるあの子をデートに連れ出すもよし、いずれにしろメジャーとは違った解放感に米国のベースボールカルチャーの奥深さに触れられるハズ。
正直マイナーリーグの球場を対象にするべきか悩んだが(そうでなければこの順位にはクリーブランドのプログレッシブ・フィールドが入っていた)、一人でも多くの方にココの魅力を知って頂きたいと言う思いから今回ランク入りとさせて頂いた。
マンハッタンの最南端バッテリーパーク(地下鉄で言うとSouth Ferry駅)からスタッテンアイランド行きの無料フェリーに乗り、右手に見える自由の女神に敬礼しながら約30分弱程度。フェリー降り場到着後は案内に従いながらボートウォークを伝い5分程度で球場に到着する。
尚、シーズンは6月から9月の間と短いので訪問の際には要注意。ウェブサイトで事前に予定をチェックされたい。http://www.milb.com/index.jsp?sid=t586
NYのもう一つのヤンキース、、、激しくお薦めである。
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