セーフコ・フィールドについてまず言えることは新しいということ。1999年のオープンで、これはアメリカンリーグで現役の球場で2番目に新しい。(1番新しいのは2000年オープンのコメリカ・パーク@デトロイト)。ちなみに99年といえば、大魔神が移籍する前年である。
故に90年以降建設された一連の新球場に共通したエッセンスを含んでおり、野球場として非常に完成度の高い部類に入るのではないかと個人的に思う。
しかし、意外にもココはHOKの作品ではなく、レンジャース・ボールパーク・イン・アーリントンとともに希少な非HOK作品としての存在価値を今後高めていってもらいたいところである。
とは言いながらも、他のHOK作品の新球場と共通した雰囲気を醸し出していることから、いかに当時(今もなおだが)HOKの影響力が強かったかということを逆説的に主張している気もする・・・
唯一HOK作品と非HOK作品の間に違いを見出そうとするなら、キャパシティか。HOKがボルチモア、クリーブランド、ピッツバーグなどのキャパを敢えて小さくし、成功を収めた手法とは逆行し、シアトル、テキサスは大箱である。
しかしセーフコは開場して以来、マリナーズの成績がしばらく良かったこともあり、観客動員はMLBの中でも常に上位に位置していたと記憶している。そういった意味では大箱を作ったことは成功だったのかも知れないが、ここ数年はチームの成績とともに観客動員が落ち込んでいると聞く。
ちなみにマリナーズはかつてキング・ドームを本拠地として使用していたが、こちらが完全密封式ドーム、天然芝、おまけにNFLのシーホークスとの共用スタジアムであったことを考えれば、今がチームとファンにとって格段に良い環境なのはいうまでも無い。
尚、キング・ドームは決して「王様ドーム」ということではなく、辺りがKing County(キング郡)に属していることからそう命名されただけの話。99年を最後に爆破解体され、跡地にはシーホークスの本拠地、クエスト・フィールドが建設された。遠目から見ると、お隣のセーフコと外見がソックリ。左の白いのがクエスト、右の黒いのがセーフコ。 拡大するとお分かり頂けるだろう。
シアトルは天気があまり良くないというがが、開閉式の屋根がついているので雨天中止の心配もご無用。福岡のYahoo!Japanドームや、トロントのロジャースセンターなど、開閉式の球場はいくつも存在するが、あれらは「ドームの屋根が開く」という印象であるのに対し、セーフコはその逆。可動式の屋根がついている事すら忘れてしまうくらい開放感があり、他の屋根無し球場と比較してなんら遜色はない。
球場の背面(センター後方)に、列車の線路をまたぐように屋根が待機している。横から見るとこんな感じ。列車のパオーンという汽笛は試合中も度々響き渡り、これはNHKの衛星中継でもおなじみである。
続く。
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