2009年6月10日水曜日

緑の怪物 (その2)

まだ試合開始2時間以上前だというのに、すでに球場の外はファンで溢れかえり、大道芸人やら、BBQやらで盛り上がりまくってる。





人ごみをすり抜けいよいよ場内に入ると、ウワサに違わぬ、グリーンモンスターの迫力、左右非対称極まり無い、気持ち悪い造りに圧倒される。シンメトリーな美しさを追求したリグリー・フィールドとはまさに正反対の趣である。





なぜここまでイビツな造りになったかは今更言うまでも無いが、要は昔のダウンタウンの限られた敷地(区画)に無理やり押し込んで球場を造ったから。周りを全て道路に囲まれたこの図を見ればそのワケが一目瞭然だろう。








早速グリーンモンスターによじ登り、球場を一望する。





球場のキャパが小さいあまり、観客動員が頭打ちになり、ヤケクソでグリーンモンスターの上に席を作ったら、あまりの人気で結果的にはプレミアチケットと化してしまった、”グリーンモンスターシート”。








壁の上にそそり立つだけに、相当狭くて怖いのかと思ったけど、実際は意外と通路や座席は余裕をもった設計になっており、かなり快適な観戦が期待できそう。





しかしこの球場、あまりにもレフト側のグリーンモンスターが有名になりすぎてしまったが、実際はライト側の形状の方が気持ち悪い。







これも知らなかったのだが、実はメジャーで使用されている球場の中で、ホームベースからフェンスまでの距離の”最短”と”最長”がここ、フェンウェイ・パークに共存しているらしい。





”最短”は当然グリーンモンスターがそびえるレフト側かと思っていたが、実はライトポールまでの距離のが短いらしい。事実調べてみると、グリーンモンスターのあるレフトポールまでは94.5mで、ライトポールまでは92mであった。





そしてその最短地点から、フェンスは鬼の湾曲をみせ、”最長”は同じくライト側の『ザ・トライアングル』と呼ばれている地帯で、最深部は128m。





これからはレフト側のグリーンモンスターだけでなく、ライト側にも注目して頂ければと思う。




尚、Fordの看板の、Dの文字の15席下くらいに、1席だけ緑の座席に混じって、赤に染められた座席があるが(見えないか)、これは往年のレジェンド、テッド・ウィリアムスが記録した、フェンウェイにおける球場内史上最長ホームランの落下地点である。




その距離実に153m。ドーピングなんて無かったであろう時代に、恐るべしパワーである。(テッド・ウィリアムズについては後日また機会を作って話したい。)




そうこうしているうちに、いよいよ試合が始まりそうだ。 





続く。。。

2009年6月8日月曜日

緑の怪物 (その1)

「パリにエッフェル塔があるように、ボストンにはフェンウェイ・パークがある。」




先代のコミスキー・パーク(現”USセルラー・フィールド”→シカゴ・ホワイトソックスの元本拠地)、が1990年にリタイアしてから現在まで”メジャー最古の球場”として親しまれている、ご存知フェンウェイ・パーク。





尚、旧コミスキーパークは1910年開場で、フェンウェイの2年先輩にあたる。コミスキーがリタイアした後は、1912年に開場したフェンウェイと同級生のタイガー・スタジアム(@デトロイト)と”メジャー最古”の呼び名を分け合っていたが、1999年にタイガー・スタジアムもリタイアすることになり、以降はフェンウェイが”単独メジャー最古”となった。






ご存知の通り、1990年に旧コミスキーがリタイアしてから、今日までの間にメジャーリーグでは未曾有の新球場建設ラッシュが起こったわけだが、その渦に巻き込まれたタイガー・スタジアム同様、これはフェンウェイとて例外ではなかったと聞く。




幾度となく新球場建てかえの議論が起こっては消え、起こっては消えの連続。毎度市民やファンの強烈な反対によって、ボイコットされたらしい。




結果、周りに流されることなく、”現球場の存続”という英断を下した関係者には、さすが古都ボストンならではの冷静なジャッジと、賞賛せざるを得ない。よくぞ今日までこの姿を残してくれたと。




ただし、他球団は「新たなファン層の拡大」、「観客動員の大幅アップ」を狙って新球場を建設という道を選んだのだが、ボストンや、シカゴのリグリー・フィールドにしても、すでに球場は常に超満員で、これ以上観客動員をアップする必要がなかったことは、球場の建てかえに”待った”をかけた大きな要因ではなかったのではと思う。




もともとレッドソックスにしろ、カブスにしろ、大量の熱狂的なファンがいるにも関らず、球場が古い為、キャパが小さく、その分チケットがプレミア化する。




だからますますファンは貴重なチケットを探し、手に入れ、球場に足を運びたくなり、例えばレッドソックスのチケット連続SOLD OUT記録など、偉大な記録も誕生した。これは古くて狭い球場のデメリットを逆手に取った巧みなマーケティングと言えよう。





これまで本ブログではオリオールズやマリナーズなど、新球場建設によって成功した球団の例を取り上げてきたが、”敢えて球場を残す”ことによって、今日の成功をつかんだと言える、レッドソックスやカブス。





少々前置きが長くなったが、今後数回に渡り、”メジャー最古の球場”こと、フェンウェイ・パークについて、カブスのリグリー・フィールドと一部比較なんかしながら、ハナシを進めていきたいと思う。

2009年6月1日月曜日

デカミシュラン (セーフコ・フィールド編)




今秋にでも、お坂東さんとサミュエル・L・ジャクソンさんがシアトルに行く機会があるかもしれないとのことで、ちょっとしたグルメ特集でも組んでみたいと思う。





こんな天気のいい日はビールに違いない。







以前もちょこっと話したが、シアトルは地ビール製造が盛んな地でもある。セーフコ・フィールドの中でも、珍しい銘柄に出会えるので、訪問の機会があれば是非お試し頂きたい。





『FAT TIRE』 『MAC & JACK』 『RED HOOK』 『SNOQALMIE』 『MANNY's』 『DROP TOP』 等々、驚くほど地ビールの種類は豊富である。









いずれもバドやミラーとは違い、色は赤黒く、ビターで重めのテイストが魅力だ。




ビールを買い込んだら、つまみで『GROUNDERS』のガーリックフライを手に入れたい。これも以前話したことがあるが、言わずと知れたセーフコ名物である。





見よこの行列。







できればフライの上にチキンテンダーを乗っけて、ココロ行くまでジャンクを楽しみたい。





ゴロゴロでギトギトのガーリックがビールとのバツグンの相性を約束する。





シアトル・ダウンタウンにあるクラムチャウダーの老舗、『IVAR's』が出店しているのも嬉しい。





尚、同店のチャウダーはシアトルから、オリンピック半島に向かうフェリーの中でも食せるので、そちらに観光の予定がある方は要チェケラ。





お腹とお財布に余裕があれば、『ICHIROLL』も試したい。







ただ、これだけチープな握りとカリフォルにゃんなロールで20ドルくらい取られるので、気をつけたい。名物には間違い無いのだが。。。”Bento Box”なる、TERIYAKIとSUSHIがセットになったバージョンもあるが、いずれにしろ、ちと高い。






なんてくだらない写真ばっか撮っていたら、最後に意外な人物にバッタリ遭遇したので、写真を載せておこう。






ウワサ通り、異国の地でかなり日本語に飢えている様子だった。

2009年5月27日水曜日

これもほちい。







色々見た結果、カンサスシティ・ロイヤルズが一番カッコよかった気がした。






配色は良いんだけど、ロゴがちょっとな。。。





なんて無駄な悩みをあなたもして見ませんか。

2009年5月25日月曜日

豪華絢爛 (その2)

入場ゲートを潜り抜け、一目散にフィールドを覗きに行くと、先代に比べて明らかにフィールドが近くなった(近く見える)、そしてコンパクトに見えたことが非常に印象的だった。





これも以前述べたが、新球場のホームベースから外野フェンスまでの距離は、全て先代と同じくになっており、唯一異常に長かったバックストップ(バックネット)までの距離が縮められた。




しかし、地元ファンに聞いても、明らかに新球場のフィールド狭くなっており、ホームランが異常に頻発しているのはそのせいだと、皆口々に話していた。








つまりフィールドがコンパクトに見えるのではなく、実際に狭くなっているのだと。まあ、ことの真意は分からないが、とにかく以前よりフィールドがグッと近く見えることや、ホームランが多く出ることはファンにとって、悪い気はしないのだが。




尚、コンパクトに見える、もしくは実際にコンパクトになった?フィールドとは対照的に、球場自体の敷地面積は格段に大きくなっており、これはコンコースの大幅な拡張や、付帯設備の充実(ショップやレストラン)によるものである。




コンコースを歩いていると、若干天井(というか2階席)がせり出しており、フィールドを覗いた際に、圧迫感が無くも無いが、それ以外は文句の付けようの無い、素晴らしい仕上がり。







まさに円熟したHOKの、渾身の作品と言えよう。





(まあ、多分与えられてる予算が他の依頼者(他のチーム)とは比べ物にならない程大きいので、良いものが出来て当然といえば当然かも。)




ただし、不満はヤンキースにある。




今回は知人の厚意により、”Legends Seat”なるいわゆるネット裏の席を用意してもらったが、その金額たるや、1席あたり1400ドル。日本円にして約14万円だ。驚く無かれ、1試合の金額である。




最も高い、ネット裏の中央は2600ドル/試合。比較的端っこの方でも800~900ドル/試合はくだらない。



尚、この料金には併設されているレストランでの飲食(ブッフェスタイルで食べ放題)や、ソフトドリンク、ピーナッツ、クラッカージャックス等々が全て含まれている。




無論座席はビジネスクラスのような座り心地で、試合終盤はあまりの快適さに、思わず居眠りしてしまった程だ。





しかしながらアルコール類をオーダーすれば、ビール1杯10ドル+TAX、チップは取られるし、そんくらいマケろよ!と思わず言いたくなる。




ハッキリ言ってこのレベルの額になれば、個人での購入は難しく、ほとんどが法人向けの顧客に展開されているサービスなのだが。(チケットブローカー等に依頼しない限りは単発試合で購入は出来ず、全て年間指定席での購入が義務付けられている。)




そうでなくともソコソコの席を押えようと思えば、100~300ドル/1席ほどの覚悟は必要となり、もはやこれは”ファミリーレクリエーション”の域を逸脱している。




まあ近年、「個人客」より、「法人客」の取り込みによって、売り上げ・利益の増大に成功しているMLBの各チームだが、ココではその傾向がより顕著になっていると言えよう。




しかしそれでも連日ファンは、ヤンキースのTシャツやジャージに身を包み、高価なチケットを入手して、球場に押しかけ、開場以来、確かに新ヤンキースタジアムは盛況が続いている。




今回改めて「ヤンキースブランド」と天下の「NYマーク」の”ご威光”を確認し、それにひれ伏すファンやスポンサー、業界関係者の姿を見たということだろうか。




なんか褒めてるのか、批判してるのか、いまいちブレのある文章になってしまったが、良くも悪くも一見の価値はある、世界最高峰の野球場であることは間違い無い事実であろう。





もし訪問のチャンスがあれば、あまり高いチケットには手を出さず、球場内をプラプラ歩き、コンコースからフィールドと、全体の雰囲気を楽しむという方法をお薦めしたい。