2008年11月24日月曜日

棚からぼたもち

先週1週間は某シアトルの野球チームからの来客があり、銀座で手品を見たり、鎌倉に大仏を見に行ったりと遊びながら仕事をしていた。そんな中、色々面白いハナシも聞けたのでちょっとだけ紹介しよう。


















久しく低迷が続く同チームだが、新GMや新監督の就任のNewsで紙面を賑わしており、ようやく現場の抜本的な改革に踏み切った感が見受けられる。






















しかしながら野球の現場だけではなく、経営面・営業面でもかなりのテコ入れが必要なのではと、個人的には心配をしていた。




というのも、2001年には116勝をあげ、一連のイチローフィーバーに沸いたシアトルのファンも、今や最下位の常連となったチームを見放しつつあり、観客動員もかなり落ち込んでいると聞く。




さらに昨今の不況のあおりを受け、先日チームの大口スポンサーであった『ワシントン・ミューチュアル社』(通称・以下WaMu)が、米国の銀行として史上最大の経営破たんに追い込まれ、かなりの額のスポンサーシップ収入を一晩で失った。
















以前も話したかもしれないが、シアトルには優良企業が多く、ボーイングをはじめ、マイクロソフト、アマゾン、スターバックス、等々名だたる企業がチームのスポンサーに乗り出していた。(同様にオーナーである任天堂アメリカの存在は言わずもがな。)




故に地方都市在(ハッキリいって田舎)の野球チームとしては珍しく潤沢な資金を持っている。だからこそ尚更、大枚をはたいて獲得した選手が全く機能せず、ファンもスポンサーもあきれているという現実。




数年前には、これまたチームの大口スポンサーだった『スターバックス社』のトップ、ハワード・シュルツの意向により、「野球やめてバスケにしよ」ということで同じくシアトルに本拠地を置く、NBAのシアトル・スーパーソニックスのオーナーシップに乗り換えられてしまうという屈辱も味わってる。
























とろこが・・・数年前にシュルツがあるオクラホマの実業家にチームを転売してしまい、結果的に昨シーズンを最後にチームはシアトルから、オクラホマへ移転されることになってしまった。




ということで今シーズンからソニックスは消滅し→新チーム、オクラホマシティ・サンダーが誕生した。














アメリカでは”3大”メジャースポーツ(MLB、NFL、NBA)の揃う都市を始めてメジャースポーツ・シティとして認められるらしく(敢えてNHLを除き、4大ではない)、シアトル市民は微妙にそれが誇りだったらしい。LAですらNFLが無いのだし・・・(一瞬あったけど。)




また、ソニックスがシアトルにやってきたのは1967年のことで、マリナーズやシーホークス(NFL)が誕生した10年も前のこと、愛着を持っていたオールドファンの悲しみは相当大きかったらしい。




ところがファンの悲しみとは裏腹にウハウハなのはマリナーズで、簡単に言うとソニックスがいなくなったので、そっちのスポンサーが自分とこに流れてきたらしい(出戻り組も含め)。




MaMuの後釜の大口スポンサーも、某大手金融機関が既に名乗りを上げており、これもソニックスから流れてきたものだそう。




どのチームも不況の中、スポンサーの新規獲得に必死なのに、相当なラッキー。棚からぼたもちとはこういうことを言うのだと痛感した。




まあ、ファンとしてはまた大量な”無駄ガネ”を使わないようにと願うばかりだが。。。




イチローの記録ラッシュが期待される来年こそ頼みまっせ。

2008年11月19日水曜日

天下統一

メイショーさんメイショーさん、上田監督が全国的に名将と呼ばれる日も近いだろう。























2週間ほどで全日程を終える夏の大会と違い、春・秋の大会は試合日程の間隔が空くため、コンディションの管理やプレー感覚の維持が非常に難しい。




にも関わらず、夏の甲子園から戻った後、秋の神奈川県大会がスタートした9月初旬からおよそ2ヶ月半の間、県大会→関東大会→明治神宮大会と、一度も負けずに頂点まで上り詰めた彼らは超人的な強さを誇る。




またエース白村に続き、2番手、3番手の1年生投手が全国大会という大舞台で、期待以上の素晴らしい内容のピッチングを披露する。




デカもかつては3本柱の4本目なんて言われていたが、10年前の投手陣とは層の厚さもレベルの高さも比べ物にならないな。




緊迫した投手戦にも強く、打ち合いになっても打ち負けない、これが現時点で全国No.1チームの強さなのか。





















センバツでは”優勝候補”として、全国の高校からマークされる存在になると思うが、ツラく、長い冬トレを乗り切り、一皮も二皮も向けた状態で球春を迎えて頂きたい。



既にジーステは整ってるぞ。




あっぱれっ。

2008年11月16日日曜日

危機感

野暮用もあり、閑古鳥が鳴く東京ドームに行ってきた。




最終的にはライオンズの頭脳こと、T・佐藤さんのサヨナラタイムリーにより、日本チームのV4でアジアシリーズは幕を閉じた。






























各種報道の通り、来季以降存続すら危ぶまれている本大会だが、個人的に思ったことがある。




そもそも3年間タイトルスポンサーを務めていた某ゲームソフトメーカーが協賛を急遽撤退したおかげで、イベントの運営費はもとより、TVCMの出稿がなくなったことから中継すらなくなってしまった。


















気づいたら始まり、気づいたら終わっているというお寒い現状。




当初バックアップしていた読売新聞も今年から撤退し、興行的にもアテにされてた巨人も未だに大会にすら出場できていない始末。




毎年日本シリーズの激闘を終えたばかりのチームは満身創痍で、決まって主力メンバーを欠くラインナップ。




5万人収容可能な東京ドームで観客動員はMAXでも数千人規模。ケーブルテレビで観戦していたところ、中国対台湾なんぞ、数百人規模だろう。




「格下の野球後進国の代表チームになんて勝って当たり前」という日本の野球ファンやメディアの意識が本大会の価値を押し下げていると思う。




しかしながら本大会、台湾や韓国ではかなりの注目を集めているそうだ。台湾で独占的に大会を全試合生中継しているVideo Landという局によると、昨年の視聴率は50%を超えていたそう。恐らく決勝進出を果たした今年はもっと高いレートを叩き出すに違いない。




事実、ガラガラの東京ドームでも、台湾の応援団は異様なほどハイテンションだった。ほんとに皆一生懸命応援しているのだ。特に脱力系のマスコットと超美形揃いのチアガールたちには思わず釘付けとなってしまった。






























「打倒日本」に燃える韓国も同様との報告が上がってきている。




前回のWBC予選や、北京五輪、今回のSKのチーム力、を例に挙げるなら既に韓国は日本と互角、特に国際試合ではそれ以上の力を発揮している。




相手がアメリカやキューバとなると必死に応援する日本人も、どうもアジア勢相手には”慢心”があるのではと個人的に危機感を募らせている。




約4ヵ月後には同じ舞台・東京ドームでWBCのアジア予選がスタートするが、日本国中を包んでいるこの”ユルい空気”が仇とならねばいいのだが・・・




オフの間はストーブリーグの話題なんかもあるだろうが、原点に返り、再びボールパークの魅力についてダラダラと語っていきたいと考えている。

2008年11月12日水曜日

野球総括

結局西武の逆転優勝で終わった日本シリーズが幕を閉じ、基本的には終了した感のある野球シーズン。(一応アジアシリーズや明治神宮大会も残されているが。)



皆さんにとってどのような野球三昧の毎日だっただろうか?



1月に母校のセンバツ出場決定に沸き、3月にはよもやの初戦敗退。でも今思えばそれは夏への布石に過ぎなかった。




4月にはレッドソックスとA'sの開幕戦@東京ドームに注目が集まった。凱旋登板ではイマイチだった松坂も終わってみれば良いシーズンだったな。


















春の珍事と揶揄されていたレイズは春先の勢いを保ったまま、結局ワールドシリーズまで進出し、ファンや関係者のドギモを抜いた。


















7月には再び母校の快進撃に心を躍らせた。東海大相模との死闘から、西宮まで多くの球友と応援に駆けつけた。夏の甲子園で歌った塾歌とその思い出は今年のハイライトだったかもしれない。













8月は星野ジャパンの惨敗。日本中が落ち込み、ますますプロ野球人気低下へつながるのではとさえ懸念された。




しかし、当初あまり盛り上がりを見せなかったプロ野球も、終わってみれば巨人の大逆転優勝から、久しぶりの対西武の日本シリーズということで、ココ最近では珍しいくらい国民の注目が集まった。























また、野茂や清原の引退は、多くの野球ファンに一つの時代の終わりを印象付けた大きなNewsだった。
























来年1月には再びセンバツ発表、3月には新甲子園球場で行われるセンバツと、第2回WBC。




4月には新ヤンキー・スタジアム、シティ・フィールド、新広島市民球場等が生まれ変わった姿でお披露目される予定。新球場訪問は来年の大きな目標としたい。



その前に、、、年末年始には再び横浜スタジアムで会いましょう。(まだ計画中)

2008年11月5日水曜日

ズムスタ? 

新広島市民球場のネーミングライツ決定のNews。



『MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島』



Zoom-Zoomはいらないだろ。ズンスタ?ズムスタ?とでも呼ぶべきだろうか。




『クリネックススタジアム宮城』に代表されるように、『福岡Yahoo! Japanドーム』といい、長い。せめて『日産スタジアム』のようなスッキリした名前にしてもらいたかった。



長くなると呼びにくいから、結局ネーミングが定着しない。スポンサーの意図は分かるが、ファンにとっては有り難くないな。個人的にはこれからも(新)広島市民球場と呼ぶことになると思う。




そもそもマツダがネーミングライツをとったのも、完全な”出来レース”で、広島市の選考委員会なんてほとんど機能していなかった。ただ、市としては一応”公募”しないとマズいからという理由だけで。地元の某造船会社やスーパーなんてほとんど無視されてたしな。




まあブツブツ言っても、少なくとも向こう10年は新甲子園球場と共に、ココは国内最高峰の野球場として君臨することになるだろう。


















新広島市民球場はそれくらい期待値が高いのだ。




市や球団のスタッフが日本中、全米中を駆け回って調査した結果、”流行のエッセンス”が随所に盛り込まれており、開場してからも当分話題には事欠かないだろう。




オープンエア&天然芝(内野まで芝!)は当然のこと、オープンタイプの広いコンコースも360°アクセス可能。(若干)左右非対称のフィールドや、なだらかな傾斜のスタンド、テラス席、砂カブり席など、コレでもかというくらいハヤリが満載。




















































一点気になるのは、新幹線から球場が見えるようにという理由で設計されていないレフト外野席。これではアウェイチームの応援団が陣取る場所が無いではないか。阪神タイガース私設応援団からのクレームは必至である。


















新球場は環境デザイン研究所なる事務所が設計し、五洋建設他が工事を手がける。HOKが設計した日本風のネオ・クラシック球場も堪能してみたかったが・・・(ちなみに環境デザイン研究所は辰巳のプールも手がけていたのね。)















また、球場周辺の広大な土地の開発も平行して行われており(東京ドーム・ドームシティや福岡ドーム・ホークスタウンのような前例もあるが)、「新球場建設⇒町おこし」的な発想は地方都市・広島ならではと、こちらも期待大。




また本プロジェクトは三井物産が仕切っており、果たして商社が成功例を作れるのか?(通常は市や球団、広告代理店が主導するケースが多いから)業界ではその辺りにも注目が集まっている。




以前ちょこっと話したテキサスの事例など、本場アメリカでもスポーツ施設建設+周辺地域の開発というのは、今ハヤリとなっている。その筋では『AEG』というこれまたスゴい会社があるのだが(先述の通りテキサスはHicks Sports MarketingでAEGは手がけてない)、その辺のハナシはまたいつか。




とにかくこの球場の誕生によって、改めて天然芝の野球場の魅力が再確認され、日本中の野球場の屋根が次々と外されていくキッカケになればと切に願う次第である。


















また、このご時勢で”たる募金”なんて泣かせるじゃないか。ファンと市民が必至に集めた1億2,000万円が新球場建設費に充てられた。






















本当の意味で、「広島市民の広島市民による広島市民のための球場」となることが出来るだろうか。国内野球場界の初代大統領となるべく、大いに期待したい。

2008年11月4日火曜日

長い秋

さて、連休中は神宮球場、秩父宮、はたまた保土ヶ谷球場に足を運ばれた方もいるかと思うが、スポーツのチカラで昨今の不祥事の汚名挽回といきたいところだ。




その中でも特筆すべきは高校野球部の快進撃で、関東大会の初戦、準決勝をものにし、11/5の決勝戦に臨む。vs習志野高校 10:00~@保土ヶ谷球場、要チェケラ。 






















強し。





仮に優勝となると、来週末11/15~開催される明治神宮野球大会への出場切符を得ることになる。早くも初戦の相手は光星学院と決まっている(11/16 11:00~@神宮球場)。ワールドシリーズ、日本シリーズが終わり、いよいよ寒さも本格的になるというのに、まだまだ野球を楽しめるという嬉しい誤算に。






















そして来春には、リニューアル工事が終了したばかりの甲子園球場での活躍が期待される。タイガースより早く新・甲子園でプレーできるなんて羨ましすぎるぞ!




















ただ今工事中。。。