2008年8月20日水曜日

チームの人気者 (その1)

7月末から高校野球を見続けて、オリンピックが始まり、普段テレビを見ないデカもテレビ漬けの日々が続いている。意外と(と言ったら失礼だが)ハマル女子ソフトボールなんかにも釘付けになってしまい、確実にここ1ヵ月更新ペースが落ちている。




その間、有り難いことに複数の捜査依頼も受けているのだが、それもまだ手付かずの状態が続いている。




しかしながら皆さんの期待を裏切り、今後数回に渡って「マスコット」についてハナシを進めていきたいと思う。これにはちょっぴり個人的な事情もあり、どうかご容赦頂きお付き合いいただきたい。





もともと日本はアニメや漫画の文化が定着しているせいか、マスコットの認知度や人気は高いものがある。ジャビットやトラッキーはもとより、ドアラやMr.カラスコなんかも最近特に注目を集めている。






















洋の東西を問わず、チーム名をそのままマスコットに体現したものもあれば、全然関係ないキャラクターを設定することもあり、その辺り注目してみると意外に面白い世界が広がっている。




例えば阪神タイガース→虎→トラッキー、ヤクルトスワローズ→つばめ→つば九郎、横浜ベイスターズ→星→ホッシーのようなケースもあるし、例えば中日なんかは”竜”ではなく、コアラをモチーフにしたドアラをマスコットとして採用している。


















コアラの方が竜より親しみやすく、可愛いというのが理由の一つだろう。ちなみにコアラが日本に初上陸した地こそ名古屋だそうで、そんな由縁もあるそうだ。




さて、皆さんはこのマスコット界でひと際異彩を放つ存在をご存知だろうか?





広島東洋カープの『スラィリー』である。




















言い方は悪いが、球界一アカヌケなく、ジミーな地方球団を地で行くカープが、この”アメリカ臭”プンプンのキャラクターを13年以上前からマスコットにしていること自体、驚きを禁じえない。





スラィリー誕生には、ある1人のアメリカ人青年が噛んでいる。当時アーカンソーの大学を卒業した彼はスポーツビジネスの世界に飛び込みたいと考えていたが、とある縁から日本のプロ野球チームで働くことになる。それこそが遠い異国の片田舎(失礼)、広島だったワケである。





彼はチームに加わるなり、いかに観客を盛り上げるかを模索したそうだが、カープにはマスコットが居ないことを知る。そこで新たなキャラクター製作を『セサミストリート』のデザインを手がけた米ハリソン・マッキャン社に依頼、かくしてスラィリーが誕生したのだ。 























その後その青年はアメリカに帰り、アイスホッケーの下部組織チームの営業等を経て、シカゴ・ホワイトソックスのフロントスタッフとして長年チームに貢献した。





なんだか個人的なハナシで恐縮だが、彼こそがデカにメジャーの魅力や楽しさを一から教えてくれた、最初で最高の恩人であり、長年公私共に世話になった。特に2005年のホワイトソックス88年ぶりのワールドチャンピオンは僕らの中ではハイライト的思い出なのである。





先月彼は長年勤めたホワイトソックスを離れ、今月から故郷のアーカンソーに戻る決意をし、地元の名門大学で教鞭をとることになった。





アーカンソーともなればデカも暫くは会うチャンスもなくなると思い先月末、スラィリーの縫いぐるみやグッズをトランク一杯に詰め込んでシカゴまで飛んだ。改めて野球談義を尽くし、今後の互いの健闘を誓い合ったのだ。。。





ちなみに、スラィリーをデザインしたハリソン・エリクソン社が1970年代に手がけた、フィラデルフィア・フィリーズのマスコット『フィリー・ファナテック』は全米一有名なマスコットとも言われているほど人気が高い。





















しかしまあ、よくスラィリーと似ているものだ。エリクソン社は当時全米で人気を博していたキャラクターを、遠く離れた異国の野球チームのマスコットのデザインに流用することにためらいは無かったのだろう。。。ちょっと残念。





次回は海の向こうの個性的なマスコットたちをリポートしよう。

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